昨日の筑波サーキット走行会に参加したとき、ハングオフのやり方について、質問をいろいろ受けました。
やっぱりサーキットに来る方は、やっぱりライディングに対する向上心がありますね。
一人の質問にお答えしていたら、全員が真剣な表情で聞いていたのを見て、改めてそう感じました。
せっかくなので、そのときお話ししたことを、文書化してみようと思います。
kurokiの試行錯誤
まずはkuroki自身のこと。
今でこそ膝スリしながらコーナリングしてますが、実は 膝スリできるまで7年近くもかかってる んです。
いろんな本を読んだし、スクールにも通ったし、何度も何度も走りこみをしたけど、なかなかできなくってね…。
なんでだ?なんでだ?
と、いっぱいいっぱい悩みました。
なので、この壁を乗り越えたいと試行錯誤している悩みは、痛いほどよくわかります。
1999年。TRX850に乗り始めて1年ぐらい。この頃はまだリーンウィズしかできません。
2003年。借り物のツナギを着てトミンを走りますが、身体ガチガチであおられまくり。
2004年。初めて自分のツナギを購入!身体ガチガチで主催者から心配されるほど。
2006年。ようやく膝スリに成功!嬉しかったです(涙)。
アマリングは残ってもいい
「今日の目標は、タイヤのエッジ近くまでバンクさせること!」とおっしゃるかたがいました。
いわゆるアマリングを消したいわけですよね。
気持ちがわかりますが、むやみにバンク角を増やすのはリスキーです。
安全マージンがなくなりますので、急に負荷がかかったらスパーンと転倒しちゃいますよ。
まずは、アマリングのことは忘れて、ハングオフの練習するほうが、安全で効率的 です。
コーナリング速度を上げれば、いつの間にかアマリングは消えてますから。
ハングオフはサーキット走行時の必須技術
マシンを傾けることは、コーナリングで発生する遠心力とのバランスを取るためです。
速い速度でコーナリングするには、より深くバンクさせる必要がありますが、バンク角には限度があります。
身体をイン側へ落とすことで、マシンの傾きを浅めに抑えたまま、遠心力に対抗できるようになります。
バンク角のマージンが増えるため、より強い遠心力に対応できる余裕が生まれます。つまり、より速い速度でコーナリングできるようになります。
この乗り方がハングオフです。
ハングオフは、高い速度でも安定してコーナリングする技術 です。
サーキット走行を楽しむなら、必ず身につけたい技術と言えるでしょう。
膝スリはセンサーです
膝スリは、ハングオフ時に発生する事象です。
無意味なものではなく、ちゃんと役割があるんです。
まず、マシンのバンク角が測れます。
ゆえに、レーシングスーツの膝パッドは、バンクセンサーと言われるのです。
そして、自分自身の調子も測れます。ちゃんとマシンに荷重をかからないと膝が接地しませんから。
ある意味、自分がバイクに乗れているかのセンサーになりますよ。
ハングオフ時の各部のフォーム
ハングオフでは、ニーグリップができません。
代わりに、アウト側の足全体でマシンをホールドします。
身体はイン側へ大きくズラします。「え?こんなに!」と驚く方も多いほどです。
kurokiはお尻の外側半分でシートに座ってますね。ちょうど割れ目がシートのエッジにハマる位置です。速い人はもっとイン側へ身体を入れられますけど。
また、上半身全体をぐっとイン側にひねって、コーナーの出口へ向けます。
忘れがちなイン側の足ですが、踵をステッププレートやフレームにくっつけて安定させてます。
ハンドルに入れる力は最小限にします。セルフステアはハングオフでも有効です。
セパハンマシンでは、アウト側の肘でタンクに付けて抱き抱えるようにするんですけど、MT-09ではちょっと無理なので、まあそんなイメージで。
ブレーキを残して荷重をかける
コーナリング中に車体がフラフラする、という悩みも聞きました。
コーナリングに入るまでに減速を済ませてしまい、ブレーキをリリースしてから、マシンを傾けていませんか?
もしそうでしたら、フラつきの理由はマシンへの荷重が不足しているから です。
軽くフロントブレーキを残したままターンを始めると、荷重がかかって車体がビシッと安定するようになりますよ。
なお、ブレーキは途中から強めない限り、フロントからスリップダウンすることは無いので、安心してください。
まとめ
いろいろ書きましたが、一番のキモは 気持ち良く走れるポイントを探すこと です。
この投稿をヒントにしてもらえると幸いです。
とは言っても、ライテクは奥が深く、さらっとまとめられるほど簡単なもんじゃないです。
本気で上達を考えているかたは、ライディングスクールに通うことを強くおすすめします。
熟達者に自分の走りを見てもらい、直接アドバイスをもらって反復練習の繰り返すのが、一番の近道です。
独力でがんばるより、圧倒的に早く上達できますよ!
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