今回のMT-09試乗会の、もう一つの目的。
それは、YAMAHA発動機の担当者にお会いして、直接意見を伝えることでした。
また、カタログ等からはわからない情報を、得ることでもあります。
これが実現できたのが、一番の収穫でした!
お会いした方
エンジン開発担当の方
エンジンの品質監査主査。
TRXにも乗っていて、エンジン900ccにボアアップ、フロントにR1の足回り、リアにR6の足回り、フレーム補強をして草レースに出ていた方です。ものすごく親近感が沸きました。
踏み込んだ質問にも、いろいろと答えて下さいましたし、レスポンスがパキパキと小気味良く、すごく好印象でした。
マーケティング担当の方
yasuoさんの昔からのお知り合い。R1乗り。
MT-09の国内用のPVを作成中とのこと。
バイク好きなんだな~と思わせる方ばかりで、参加した側も嬉しく思いました。
MT-09に関すること
新設計の軽量ホイール
最後までR6のホイールを使う予定でしたが、やっぱりもっと軽量化したくて、新設計したそうです。
アクスルシャフトの径の細さも、軽量化が目的とのこと(もちろん強度は十分)。
タンク容量
スリムなプロポーションの維持と、タンク容量の確保と、プレス技術のせめぎあいで、なんとか14Lまで確保することに成功したそうです。
新設計のエンジンは燃費が良くなっているので、航続距離は250km~300kmまで確保できたそうです。
フロントブレーキマスター
マスターシリンダーは残念ながらラジアルポンプじゃありませんが、十分なコントロール性を確保しているそうです。
ラジポンのブレーキをゆるめた時の感じがいいんですけどね、という開発担当のコトバに深く頷きましたよ。
ワイヤークラッチ
MT-09もワイヤークラッチを搭載しているので、操作性は抜群です。
R1もリッターバイクの割に、軽いワイヤークラッチだったのが嬉しい!と伝えたら、開発担当がニンマリしていました。
ショートマフラー
騒音担当が相当頑張ってくれたそうで、今のスタイルを維持できたそうです。
一度は決まったマフラー径ですが、出力アップのために一回り径を大きくすることになったそうですが、騒音担当が頑張って吸収してくれたとのこと(詳細はナイショみたい)。
DUCATIやTriumphの、いわゆる「つくしマフラー」にはガッカリですが、さすがは国内メーカー。コストをかけて規制を乗り越えてくれたことには、拍手を贈りたい!
そしてこのノウハウは、YAMAHAの次期製品に活かされるかもしれませんね!
荷物室の少なさ
雨具が入らないのは「ホントごめんなさい!」とのこと。
その代替え案として、ソフトサイドバッグなどをアクセサリーに用意しているそうです。
でも、ETCの車載器が入るスペースを確保してくれているのは、さすが国内メーカーです。
スピードリミッター
法規に則って、スピードリミッターがかかっているそうです。
こればっかりは致し方ないですが、YZF-R1のレース専用ECUみたいに、燈火類OFF&リミッター解除するRACEモードが欲しいと思いました。
モードセレクター
STD→A→B→STD と遷移するモードセレクターですが、メインキーをOFFにすると、STDに戻ってしまいます。
YZF-R1でも同様の仕様になっています。
YAMAHAの3モードは、そういう仕様とのことですが、やっぱり不便です。
特に、雨天時に給油して再度走りだすとき、STDからBに切り替えるのはかったるい!と伝えておきました。
サスペンション
これはコスト削減の対象になっています。
プリと伸びのみの設定になっているため、細かいセッティングしたいユーザーは、交換して対処して欲しいそうです。
もっとも、標準の足はよくストロークし挙動もわかりやすいので、現状のままで多くのユーザーはまかなえるでしょう。
市場に関すること
マナーアップキャンペーン
日本国内ではバイクのマナーアップを啓蒙する立場上、DarkSide of Japanなどのキャンペーンを打てないそうです。エクストリーム系のデモランなども、担当者的には開催したいと思っても、立場上難しいとのこと。
なので、日本のPVは爽やか系になっているそうですが、今度のモーターショウにはご期待ください!とのこと。楽しみにしていましょう!
サーキット走行会
レースではなく走行会を楽しみたい、というお客さんを応援したいと思っているそうですが、いかんせん市場が小さいそうで(いわゆるロングテール)。
つまり、我々みたいなバイク遊びをするのは少数派みたいです。
ただ、このエンジンを積んだ「なんちゃってSS」を作りたいと思っているそうですので、「待ってます!出たら買います!」と強くアピールしておきました。
販売台数
1500台の初回生産に対して、既に1300台以上のオーダーが入っているそうです。
この試乗会で更にオーダーは増えると思われますので、予定はクリアは確実で、むしろオーダーさばきに必死になりそうです。
派生車種
YAMAHA社長自ら事業説明会で、派生モデルの開発予定を公言しているので、水面下で開発は行われているというニュアンスのハナシを聞き出しました。
MT-09の出足は好調なので、次の派生車種の発売に弾みがつくといいですね。
試乗会に来ていたお客さん
いわゆるツーリングライダーがほとんど。
レーシングスーツを着込んで、やる気オーラを発散していたのは、yasuoさんとkurokiのみ。
結構浮いてましたw
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