さあ、SUGO祭り本番のサーキット走行編のはじまりです。
午前12時半。
SUGOの国際レーシングコースに到着し、バイク仲間達が陣取っているピットに合流します。
爽やかな青空が広がっています。ƒ
わいわいガヤガヤやりながら、マシンや身支度を準備していると、ぐんぐんテンションが高まってきます。
しかし…薄い灰色の雲が空を覆いはじめました。徐々に雲が黒みを増していきます。
ヤバいです、ヤバいです。
やっぱり降りだしたけど
午後1時。
ブリーフィング完了後、雲はますます黒くなり、やがて雨が降り出しました。
皆の視線を一身に集める、最凶雨男Iidaさん。
大きなイベント毎に雨を降らせる特殊能力は、もはや神の領域に到達しているのではないか、と賞賛を受けたり。
こんな日にまで仕事をしなくてもいいんですよ、と労いの言葉をかけられたり。
雨脚はさらに強まり、コース路面はフルウエットに。
さっきまで高まっていたテンションは急降下。ピットの中を諦めの空気が漂うのでした。
午後2時の走行開始時間が、刻一刻と近づいてきます。
天国からyokoGさんに「お前ら、雨だろうとちゃんと走れよ!」とドヤされる声が聞こえた気がしましたので、レーシングスーツを着込んで走行準備にとりかかります。
とりあえず慣熟走行には参加して、様子を見ることにしましょうか。
ピットインして、ゆっくりと走り出します。雨脚がパラパラとした小雨程度に弱まっているのを感じます。
午前中に蔵王のレインロードを走ったためか、あまり恐怖心なく走れます。
慣熟走行を終えて30分ほどたった頃には、完全に雨は上がり、路面もドライに戻っていました。
やったぜ!
残りの2時間半を、ひたすらに走りこみます。
1時間ほど走った頃でしょうか。一新された足回りに身体が馴染んできて、乗れてきたのを感じます。
コーナリングでは心地よいGと、膝と路面のコンタクトを感じます。
もうニヤニヤが止まりません。
今までのMT-09では入れなかった速度レンジに到達しても、MT-09は疑いのない反応を返してくれます。
カスタムシリーズの効果がバッチリ確認できるのは、嬉しい限り。
そこで、前回のSUGO祭り2014と比較してどう改善されたか、という観点でレポートしてみましょう。
速度リミッターはバッチリ解除!
軽い車体はスルスルっと速度がのっていきますが、メーター読み195km/hで速度の伸びが止まります。スピードリミッターが効いたためですね。
IRON PONYで実施したリミッター解除のおかげで、ストレート後半で置いていかれることは、もうありません。
上り坂のメインストレートでは210km/hぐらい、下り坂のバックストレートでは230km/hぐらい表示されているのは確認しましたよ。
速度の伸び方は、直線的にスーッと上がる感じで、読みやすいです。
YZF-R1のような二次曲線的な伸びがないので、恐さはなく心の余裕を持ってコーナーへの準備ができます。
195km/hより上の速度レンジも、直線的で読みやすい状態のままでした。
車体が軽くてブレーキも良く効きますので、心の余裕を持ってコーナーへ進入できます。
エンジンブレーキが緩和されたことも、操作しやすさに一役買っています。
ブレーキング前にシフトダウンを済ませても、あまり速度が落ちないので、結果的に奥までブレーキングを遅らせることが可能です。
クイックシフターの効果もバッチリ!
アクセル全開のまま、ポンポンとギアを上げていけるので、余計な速度ロスがありません。なにより楽ちんです。
逆に、早めにギアを上げすぎて、速度が伸びないケースもありました。注意しなくては(汗)。
コントロールしやすいブレーキに!
なお、MT-09のブレーキは、とても良く効きます。
車体の軽さも相まって、予想以上に車速が落ちて、むしろ慌ててしまうほど。
効きについては十分な性能なので、リリース時の操作性だけ向上させれば、後は技術を向上させるのみです(^^;;
YZF-R1のラジアルマスターに変更して、しみじみ満足しています。
フロントブレーキをクリッピングポイントまで残して行き、クリッピングポイントでゆるやかにリリースする操作が、自然に確実に行えるのです。
やっぱりブレーキはこうでなくっちゃね!
履き替えたDUNLOP α-13の効果もあるのでしょう。確かな制動力が得られていることを実感します。
後は自分の技術を向上させるだけです。もはや言い訳はできません(汗)。
なお、ブレーキの操作性が向上したかわりに、より強く握らないと期待する制動力は得られなくなりました。おかげで右腕がちょっと疲れます。
制動力が変わらない以上、仕方ないことです。トレードオフですからね。
シッカリ安定感のあるサスに!
MT-09のサスペンションはとても良く動きます。
特にリアが奥まで沈むので、簡単にヒザが接地して面白い!しかし、SUGOのような高い負荷がかかる状況だと、もう少しストローク時の粘りが欲しくなります。
どうしても、YZF-R1のサスのフィーリングと比較しちゃうのですよ。
G senseで実施したサスペンション改善には、ニヤニヤが止まりません!
高い負荷がかかった状態でコーナリングしても、サスがシッカリ粘ってくれて、車体がビシッと安定します。
素早い切り返しが要求されるS字コーナーやシケインでも、スパスパ車体が反応してくれます。
純正サスのときの、コーナリング中に吹っ飛んでしまいそうなフワフワとした不安感は、もうまったくありません。
YZF-R1のような安心感のあるサスに生まれ変わっていますよ。むふふ♬
DUNLOP α-13もいい仕事してくれます。
高めの速度でコーナーに進入しても、まったく破綻する気配がありません。
むしろ、もっともっと高い荷重をかけてもいいんだぜ、と囁かれている気になりますけども。
攻め込みやすいポジションに!
OVERバックステップと調整したハンドルのおかげで、コーナリング時の姿勢がシックリくるようになりました。
純正のステップの位置は、kurokiにはちょっと前過ぎました。OVERの5mmBack・25mmUpが、kuroki的ベストポジションのようです。
ハンドルの横幅を詰め、角度を起こして前方に移動したことで、ベタ伏せ姿勢を作りやすくなったのもいいですね。また、コーナリングのときに上体を伏せやすくなったのも、嬉しい誤算でした。
このポジションなら、サーキットを攻め込むことができると感じます。
くどいようですが、後は本人の腕次第(汗)。
走行終了
途中でガス欠になってしまったので、追加でガソリンを7L入れるものの、最後の数分でまたガス欠に。
そこまでなるほど、思う存分走り込めました。New MT-09の挙動もジックリ確認でき、充実した走行会になりました。
ホントに楽しかった!また来年も参加しなくては!
カスタムシリーズの効果には、しみじみ満足しています。
kurokiが欲しかったのは、SS並の足回りを持ち、公道を走りやすいようにデチューンされたストリートファイターだったんですよね。
なお、より速度の伸びるマフラーに変更したい思いが募り始めました。
公道走行がメインだから純正のままでいいかな、という思いもあり、グルグルと循環する状態に陥っております。困った。
YSP杉並南のメカニックの佐野さんも、SUGO祭りに初参加。
初膝擦りも体験されて、大満足だったようです。充実の表情をされていますね。
Webikeチームのマシンたち。速そうなオーラを放っていますが、実際とっても速かった!特に手前の2台!
岩沼屋へGO
サーキット走行の片付けを済ませたら、岩沼屋へ移動。
コメント
はじめまして、Masa!!と申します。私もMT-09に乗っています。
よくkurokiさんのブログ見させてもらってます。サスの所に興味が有りコメントしました。
行きの峠ではあまり印象が良くなさそうですが、SUGOでは良さそうですね、
このG senseのサスは峠などは合わなそうですか?それとも慣れると峠でも良さそうでしょうか?大変興味があります教えて頂ければありがたいです!
Masa!!さん、はじめまして!
コメントありがとうございます☆
G senseのサスが乗りこなせなかったのは、ひとえに私のウデに問題があります。SUGOでシッカリ走り込んだ後で、帰りは同じルートの峠を走ったらあら不思議!
昨日まで手懐けられずにいたサスが、思う通りにコントロールできるようになってました。新しいセッティングを身体に理解させるには、時間がかかりまして。
結論としては、峠でも楽しく走れる足回りになりましたので、どうぞご安心を。
ちなみに復路の投稿は来週土曜日に公開予定ですので、お楽しみに☆
返信ありがとうございます!
やはり慣れですか、G senseのサスに興味が有ったので実際に入れている人の話は参考になります!
復路の投稿楽しみにしてますね!
はじめまして、いなよと申します、SSからMT-09へ乗り換えようと情報を集めていましたら、こちらにたどり着きました
kurokiさんも以前はSSに乗っていらっしゃったとの事でカスタム内容目線がとても参考になりますね
まずはご挨拶という事で書き込みさせていただきました^^
いなよさん、はじめまして!
MT-09は乗り手の経験によって評価が大きく異なるマシンだと思います。特に走りの面では理想的な状態に仕上げられたSSで走り込んだ経験があると、足回りとブレーキに不満を感じられると思います。
このblogではkuroki自身のスキルと経験を明らかにして、評価の視点をハッキリさせていきたいと思っています。なので、わかっていただけてホントに嬉しいです☆