写真からは何が変わったのか、わからない方がほとんどでしょう。
PEOのZERO POINT SHAFTという、クロモリアクスルシャフトに換装したのです。OHLINSステアリングダンパーの導入といっしよにね。
クロモリアクスルシャフトへの換装は、サス交換と同時にやろうと目論んでいました。
しかし、G senseの舟橋さんにさとされ、同時換装は見送りました。まずは、サス交換の効果をシッカリ確認しましょうよ、というワケです。
基礎知識
フロントアクスルシャフトは、ひょこひょこ動く左右のサスを締結します。なので、コーナリング時に簡単によじれます。
硬い材質を使ったシャフトだと、左右のよじれが少なくなります。
リアアクスルシャフトは、ガッチリとしたスイングアームの両端を締結するため、ほとんどよじれません。
なので、シャフトの材質の差は、あまり出ないと考えていいでしょう。
シャフトの工作精度が高まると、ホイールの転がり抵抗が少なくなります。
遊びが削ぎ落とされたフィーリング
走り出した瞬間から、明確に違いが感じられます。
とにかく遊びがない。実にダイレクトな操作フィールです。
レーンチェンジやコーナリングは、間髪入れずにスパッとバンクが始まります。いつもの感覚で曲がり始めたら、インに寄りすぎてビックリするほどに。
余計なフィルター無しに、ダイレクトに生々しく路面の状況が伝わってきます。
この感覚は何に近いのか?
例るなら、磨耗したタイヤから、プロファイルの尖った新品タイヤに交換したような感じかな。
もしくは、クッション性の高いスニーカーから、硬い靴底の革靴に履き替えた感じかな。
確実に言えるのは、良くも悪くもダイレクトである、ということ。
このダイレクトさが走りにどんな影響を与えるかは…正直わかりません。
サーキットのような路面状況がいいところでは効果バツグンだと思いますが、荒れた路面の峠道では神経質な操作性に手を焼くかもしれません。
また、転がり抵抗の差は…正直言ってよくわかりません。
取り回しでも違いがわかるとうたわれていますが、kurokiにはサッパリ(汗)。
コメント
はじめまして、いつもブログ拝見しています(えなという名前で、mixiのMT-09コミュ参加してます)。kurokiさんの記事はライディング、カスタム等とても参考になるので、毎回更新を楽しみにしています。
クロモリシャフトに手を出されたのですね!実は私はクロモリシャフトという存在にかねてから疑問を抱いておりまして…(笑)僭越ながら少し私見を呟かせて下さい。
一般に合金材料は添加元素によらず剛性(=ヤング率)はほぼ変わりません。つまり純正(めっき加工炭素鋼?)だろうとクロモリ鋼だろうと、材料としての剛性は変わらないはずです(もちろんチタンやアルミになると変わります)。もし部品メーカーが剛性が変わってフォークのねじれが・・・と謳っているならば、そのバックデータ(=材料の応力-ひずみ曲線)を出すべきなのです。
またPEOさんでは摩擦係数の低減による転がり抵抗の減少を謳っていますが、そもそもホイールとアクスルシャフトは直接接触摺動しているのではなく、ホイルベアリングを介して回転しています。車体の押し引きや走行中の抵抗は、ほとんどがベアリングの回転抵抗に依存しているはずです(もし仮にベアリング内輪とシャフトが直接摺動していたら・・・金属同士の摩擦熱が大量に発生し、シャフトは段付き摩耗し走行中にポッキリ折れる・・・なんてことになるでしょう)。したがってシャフトの摩擦係数なんてものは、ほとんど考えなくて良いはずなのです。
また仮になんらかの機序により高剛性を達成し、低摩擦が運動性に影響を与えているとしても、それは性能「向上」ではなく「変化」です。足回りの剛性が変わればサスセッティング、タイヤ銘柄、空気圧等を総合的に見直しリセッティングする必要があるでしょう(街乗りレベルだからセッティングなんて・・・というならば、そもそもシャフトの剛性など気にする必要がないのです)。
巷ではクロモリシャフトに変えたら乗り心地が良くなった!押し引きが軽く燃費が向上した!という声も多いですが、メカニズムやデータがない以上、私には燃費向上グッズやマイナスイオンと同等のものにしか思えません。
…と、長々と述べましたがkurokiさんに喧嘩を売っているつもりは全くありません!kurokiさんは謳い文句や周りの噂に惑わされずご自身の「感覚」をお持ちの方だと思います。サーキットも走られる方ですし、是非ともその「変化」を感じ、インプレして頂ければと思います(その際に私のような意見も頭の片隅に入れておいて頂けると幸いです)。もし全てご承知の上での導入でしたら大変失礼いたしました。以上、工学系技術者の私見でした。
えなさん、
コメントありがとうございます。大変参考になりました。
kurokiとしては、クロモリアクスルシャフトによって良くも悪くも「変化」を感じています。
遊びがなくなったことは、kuroki自身の感覚として実感しています。
なぜ変化したのか、その理由についてずっと考えているのですが、部品の精度の違いが影響しているのではないか?と仮説を立てています。ホイールベアリングとアクスルシャフトとのクリアランスが少なければ、よじれたときの感覚に違いが出るはずなので。
なお、この変化が自分にとって良いことなのかは、走りこんでみないと正直わかりません。
別の投稿でカスタムシリーズ2のインプレをまとめているところです。
公開はもうちょっと先になりますので、お待ちくださいませ。
kurokiさん、返信ありがとうございます。
気になって色々調べてみましたが、なるほど本来のウリは部品精度の高さのようですね。仰る通り、機械部品において部品精度の高さは性能に直結します。ただシャフトの精度が1/1000mmになってもベアリング側がそのままでは・・・という気もします。はめ合い部品は相手との組み合わせが全てなので。
と、頭でっかちの私のような人間は色々と考えてしまうのですが、仰る通り走ってみて、違いを感じ、それが気持ち良ければよし!というのも大切な考え方、価値観のひとつだと思います(kurokiさんはこう言った意見も受け止めて頂ける方だとお見受けし、ちょっとコメントさせて頂きました)
これからも色々なインプレ、記事を楽しみにしています!
P.S. 実は前車はTRXで、その頃からkurokiさんブログ拝見しておりました(笑)今はMT一台ですが、TC1000等も走っていますので、いつかご一緒できたら嬉しいです。
えなさん、
コメントありがとうございます。
先日、クネクネ道のワインディングロードをひたすら走りこみました。筋肉痛がきて辛くなるほどです。遊びの少ない反応は、のんびりツーリング派の方には敏感すぎるかもしれませんが、積極的にマシンをコントロールしたいkurokiにはピッタリはまる感じでした。
もうしばらくしたらインプレを公開しますので、お楽しみに☆
しかし、元TRX乗りで、TC1000も走られているとは、かなり共通点が多いですね!
今度機会がありましたら、ご一緒しましょう。